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口腔機能の低下症とは

皆さま、こんにちは。
日々厳しい寒さが続いておりますが、暦の上では少しずつ春が近づいてきているようです。季節の変わり目で体調を崩される方も多いと思いますので、うがい手洗いなどをしっかりして、体調管理にお気をつけてお過ごしください。

お口の健康に対しての関心が薄くなり、歯磨きの回数や時間が減ったり入れ歯やかぶせ物の不調を放置していると、知らない間に虫歯や歯周病が進行し、歯を失ってしまいます。
歯の本数が減ることで、お肉や硬い野菜を食べることが難しくなりその結果、タンパク質を主とした栄養不足が生じ全身の健康にも影響が生じます。
今回は、食事において重要な口腔の機能が低下していく「口腔機能低下症」についてお話させていただきます。

●口腔機能低下症とは

口腔機能低下症は、口腔の機能(食べたり飲み込んだりする機能、唾液を分泌する機能、話す機能など)が複合的に低下していく症状です。
口腔機能低下症は近年病名がつけられ、こうした名前で認識されるようになったのは、歯科の世界でもかなり新しいものです。

●口腔機能低下症の原因

まず主な原因として考えられるものは「加齢」です。
口腔内の感覚や、食べたり飲み込んだりする機能(摂食嚥下機能)、唾液を分泌する機能などは加齢とともに徐々に低下していくため、そうしたひとつひとつが、口腔機能低下症の症状を起こしていきます。
また、虫歯や歯周病、合わない義歯の使用なども、口腔機能低下症の症状の原因となり、日ごろの歯みがきなどのケアが行き届かないと、口腔内の環境が悪くなっていきます。
それ以外にも、全身疾患や薬の副作用なども関係してきます。
つまり口腔機能低下症は、さまざまな要因が複合的に影響しており、口腔機能は、日常生活や自身の体調と密接に結びついているのです。

●こんな症状がみられたら、口腔機能低下症かも?


 

「硬い物が以前に比べて食べにくい」「食事に時間がかかる」といった症状に最近心当たりはありませんか?
「年だから仕方がないこと」と思いがちですが、加齢変化による口腔機能の低下は、徐々に進行していくため、自覚症状に乏しいのが一般的です。

●検査方法

検査の項目は7つあります。(表1)

簡単に検査内容をそれぞれ説明すると、まずは口腔内の衛生状態の確認として、舌苔といわれる、舌に付着している汚れ(図1)の量を測定します。
また、口腔内の乾燥具合を確認し、測定方法としては、口腔水分計(図2)で湿り気を測ったり、ガーゼを噛んで唾液の量を測定したりします。
他にも、嚙む力や歯の本数の確認や、舌や唇の運動機能の検査、舌圧(舌が上顎の間に接する力)を測定します。(図3)
さらに、食べ物が上手に噛めているかの咀嚼機能の検査や、うまく食べ物を飲み込めるか、飲み込みに時間がかかっていないかどうかなどの質問に答えていただいて、嚥下機能を評価します。
これら7つの検査のうち3つ以上に問題があるようであれば、口腔機能低下症の診断となります。

●最後に

口腔機能低下症は原因の部分でもお話したように、加齢だけでなく、虫歯や歯周病、合わない義歯の使用、日ごろの歯みがきなどのケアが行き届いていないことも原因として考えられています。
口腔機能低下症を防ぐためにも、また、口腔機能低下症の早期発見のためにも、定期的に歯科医院で口腔内のチェックをさせていただき、一緒に、食べることや人との会話の楽しさを守っていきましょう。

歯科医師 奥村 知里

参考文献
一般社団法人日本老年歯科医学会https://www.gerodontology.jp/committee/001190.shtml
https://www.jads.jp/basic/pdf/document_02.pdf
https://www.life-qol.net/mucus
http://orarize.com/pdf/catalog.pdf
よくわかる高齢者歯科学

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