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アーカイブ: 8月 2018

寝ている間に歯科治療

~静脈内鎮静法のご案内~

こんな経験ありませんか?

・怖くて歯医者に行けない!
・嘔吐反射があって、歯科治療を受けられない!
・今までに局所麻酔や歯科治療で気分が悪くなったことがある!
・恐怖心を取ってくれる方法があったらいいのに!と思ったことはありませんか?

静脈内鎮静法をご存知ですか?

静脈内鎮静法とは不安を取り除いてくれる鎮静剤を用いて、患者様は寝ているような状態で局所麻酔を併用し歯科治療を行うため、治療中のストレスをほとんど感じません(無痛治療)。
また、全身麻酔ではないので呼吸を止めたり、入院で行うことはなく、通常の歯科ユニットで日帰りで行えます。
鎮静中は歯科麻酔専門医が常時監視し、担当が歯科治療に専念出来るようにしています。
帰宅時にはしっかりと安定するまで、歯科麻酔専門医で管理させてもらい、安全な状態で帰宅してもらいます(付き添いの方がいるとさらに、安全です)。

下記のようなメリットとデメリットがあります!

*メリットは

①恐怖心がなくなります。
②歯科治療中(特に型取りや奥歯の治療)の嘔吐反射は精神的な原因が多く、鎮静を行うと消失します。
③血圧や脈拍が安定します。
④歯科治療中の記憶があまり、残りません。
⑤日帰りで行えます。
⑥長時間の手術(親知らずの抜歯やインプラント手術)のストレスがなくなります。
⑦点滴より鎮痛剤などを投与できます。

*デメリットは

①当日は乗り物の操縦が出来ないです。
②術後にアルコールが飲めないです。
③点滴が必要です。
④麻酔時間を入れると治療時間が普段より長いです。

どんな手順で行うの?

当日は歯科麻酔医による問診を行います。
その後、トイレに行ってもらい、診療室に入室します。
入室後に血圧計と脈拍、動脈血酸素濃度を測るクリップをつけます。
異常値でなければ、静脈路を確保し点滴を行います。
点滴から鎮静剤(不安を取り除いてくれる薬)を体重から算出した量を投与します。
投与後1~2分で気分が落ち着いてきて、入眠します。
声掛けに反応する程度(声かけしないと寝ています)で、局所麻酔を行い、局所麻酔が奏功したら、歯科治療を行います。

術中はモニタリング により、異常時(疼痛や低酸素症など)には迅速に対応が可能です。
終了次第、鎮静剤を止めて、覚醒を待ちます。
来院時と同じ状態になったら、帰宅です。

行う前の注意事項は?

1. 体調は整えてきてください(鼻呼吸が困難な時には避けましょう)。
2. 内服薬は事前に担当医へ伝えてください。(大抵の薬は継続しますが、糖尿病の薬は 食事を抜いた場合は内服しないでください)。
3. 鎮静中の悪心・嘔吐予防に2時間前から禁食、1時間前から禁水してください。

行った後の注意事項は?

1. 安静に過ごしてください。
2. 車・自転車・バイク等の乗り物の操縦は控えてください。
3. アルコールは飲まないでください。
4. 常用薬は継続してください。心配な場合には歯科麻酔医にお尋ねください。
5. 帰宅時には付き添いの方がいると安全です。

鎮静薬へのアレルギーや内服薬との相互作用、現在の体の状態によってはかけられない症例もあります。
既往歴や内服薬、アレルギー等ある場合には、担当医または歯科麻酔担当医の里見までご相談ください。

歯科医師/日本歯科麻酔学会専門医 里見 ひとみ

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